塊根植物を愛でながら飲むコーヒー

勉強と研究と備忘録。しょぼい自分を見せられる勇気を。

☕️リンスする?しない?

洗髪の話ではありません。

コーヒーの話です。

 

ペーパードリップでの抽出において、豆に注湯する前にペーパーフィルターにお湯をかけることをリンス、または湯通しすると言います。

これをするのか、しないのか、コーヒーの抽出論を語る場で度々出てきます(洗髪の小ボケも)。

 

 

リンスのメリット、デメリット

なぜリンスと言う行為をするのかというとペーパーフィルターの匂いがコーヒーに移り、味を邪魔するといわれている(た?)からです。

ペーパーリンスしたお湯の匂いを嗅いだり、飲んだりすると、白湯とは異なる感じはあるので、まぁ影響はあるんだろうとは思います。

しかし、コーヒーとして飲んだ時に、それが分かるレベルか、あるいは味が変わるのかといわれると、正直私にはわかりませんでした。

 

リンスが必要なのはペーパーの質が良くなかった時の話で、今はしなくても大丈夫だとか、今でも未漂白(茶色いフィルター)はした方が良いとか、色々と考えがあるようです。

また、副次的な効果でドリッパーやサーバー、カップを温めることができることから儀式的に行う方もいるようです。

しかし、慣れないとリンスした湯を捨てずにそのままコーヒーを滴下してしまうという悲しい事故も発生してしまいます。

 

まとめると

メリット

  • ペーパーの匂い、味がコーヒーの味を邪魔するのを防ぐ
  • 抽出器具を温めることができる
  • こだわっている人に見える

デメリット

  • 単純に手間がかかる
  • リンスした湯を捨てるのを忘れると悲惨
  • 余分な湯を沸かす、捨てる行為はSDGsに反する

 

ちなみに私はリンスしない派です。理由はペーパーの匂い云々ではなく、面倒だからです。

しかし、味を分解するために抽出段階でコーヒーを分け取って飲んだ際に、一番最初の液体に含まれ美味しい成分の濃厚さに気づきました。

また、抽出過程で出てくる成分が違うことも知りました。

aka-renga.hatenablog.com

そして、思いました。最初の一滴がペーパーに吸い取られるのって勿体なくないか?と。

 

ということで、今回はペーパーの匂いは一旦忘れて、リンスの有無で味が変わるのかをみてみたいと思います。

 

使用したものと方法

  • エチオピア イルガチェフェ 12g×2
  • お湯88℃
  • DEEP27(ドリッパー)
  • フィルターなど上記以外の抽出道具

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  • DEEP27を用いて、フィルターリンスあり、なしに分けてコーヒーを抽出する。
  • ドリッパーは1つしかないので、連続して抽出を行う。

 


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リンスあり。フィルターは全体的に茶色に。

 


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リンスなし

 
フィルターの茶色のシミの広がりが明らかに違うことがみて取れます。これがどこまで味の差に出るのでしょうか?

 

実食

まず色の違いを比べるべく、ガラスの器に移しますと、なんとなくリンスなしの方が白濁感がある気がします。

ただし、順に淹れたタイムラグによる温度低下が原因の可能性な気もします。


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リンスなし(左)と、リンスあり(右)。写真だとわかり辛いですね。

 

飲んでみますと、同じ豆であるので同じ味です。しかし、色の違いに釣られているのかもしれませんが、リンスなしの方が少しミルキーというか重い感じ、リンスありの方がスッキリした印象があります。

 

抽出成分がフィルターに吸着されてしまうはずのリンスなしの方が重く、そのまま落ちてくれると考えているリンスありの方がスッキリというイメージとは逆の結果でした。理由に思いつかないのでネットで調べてみます。

 

いくつか説があり、水と油の関係でリンスした場合、濡れたフィルターが油分(コーヒーオイル)を通さないためクリアになる。抽出される成分は酸味が最初であり、リンスなしの場合その酸味成分がペーパーに吸着されるため、その分スッキリした印象になる。この2つを見つけました。どちらも理解できます。

 

確定的な理由は見つけることができませんでしたが、リンスするとスッキリとした印象になるのは大体の方が感じるようです。

個人的には色の違いも感じたため前者の理由の方がしっくりきます。

 

まとめ

リンスの有無で味の印象が変わることがわかりました。

  • 水と油の関係説が正しいとする→リンスなしでコーヒーの成分をちゃんと味わえる。
  • 酸味成分がペーパーに吸着説が正しいとする→リンスありでコーヒーの成分をちゃんと味わえる。

しかし、これだとコーヒーのありのままをしっかり味わうことを考えると、どちらが正しいか(あるいは両方正しい)によってアプローチが変わるということになってしまいます。

なので、ありのまま味わいたい場合はフレンチプレス、ネルドリップ、または金属フィルターを使う。そして、リンスで印象が変わる事実を憶えておいて、その時々の気分でリンスする・しないを選べば良いと自分の中の結論とします。

 

ただ一つ言えるのは、リンスする場合はリンスしたお湯を捨てることをゆめゆめ忘れるなということです。

 

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